中森明菜に罵られたい。

平成生まれが語る昭和歌謡【第2回】中森明菜に罵られたい 連載・コラム

もしかしたら僕はMなのかもしれない。
罵られているのになんだか気持ちがいい…この感覚に陥ったことがある人は多いはずた。
でも誰でもいいというわけではない。嫌いな上司や鬱陶しい兄弟に罵られたところで快感など生まれない。むしろイライラが溜まるだけだ。ある特定の人物・条件下のみで感じる快感。
僕をそんな気持ちにしてくれたのは年下のあの子だった。

 

昭和歌謡を毎日のように聴いていた大学生時代。その中でも大好きだったのが中森明菜。中森明菜めっちゃかわええやん…パソコンの画面を見て僕は思わずつぶやいてしまった。
シングルが発売された順に辿っていくといろいろな発見がある。年代が進むごとに成長していく明菜に僕はフェティシズム的な何かを感じていたのかもしれない。だんだん大人っぽくなっていく彼女は僕を現実に引き戻そうとしたが、問題ない!またスローモーションから見返せばいいのだから。
僕の明菜は10代のうぶな少女に戻ったり色っぽい大人の女性になったりと大忙しだ。

 

スローモーションでは切ない表情とときどき見せる恥ずかしそうな笑顔。
少女Aではクールに決めようとするがどこかまだぎこちない明菜(めちゃくちゃ可愛い)。
セカンド・ラブを経て1/2の神話ではまだぎこちなさはあるが・・・
いい加減にしてぇ〜♫なんて言われたら僕はもう黙るしかない。

 

十戒 (1984)ではあどけなさなどなくなり、歌い出しの「愚図ね」だけを切り取って延々リピートしていたいぐらいばっちり決まっていた。十戒 (1984)を発売した当時彼女は19歳で2018年現在僕は24歳。この曲を聴いているとダメな自分に対して説教されているような気分になる。
でも全く嫌な気分はしない。むしろなんだか興奮している自分がいる。

愚図ね カッコつけてるだけで
何もひとりじゃできない〜♫

その通りでございます。優柔不断で一人では何もできない愚図野郎とは僕のことです。

ちょっと甘い顔をするたびに
ツケ上がるの悪い習性(クセ)だわ〜♫

その通りでございます。ちょっと甘やかされたり、褒められたりするとすぐ調子に乗ってしまいます。

そして最後の 坊やイライラするわ~♫ で完全にノックアウト。

 

もしかしたら僕はMなのかもしれない。
当時のダメ男たちの中にはこの曲を聴いて目覚めてしまった人もいたに違いない。新たな世界へようこそ!
でも僕が快感を覚えるのは真っ黒い衣装を着た19歳の中森明菜に限るわけで誰でもよいというわけではない。
間違ってもTwitterやコメント欄で僕のことを罵るということはしないでほしい。

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